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- 志海苔館跡
テーマ
縄文〜中世時代
(室町・戦国)
志海苔館跡〔しのりたてあと〕
志苔館(しのりたて)は、室町時代に、道南十二館あった城館跡のひとつで国の指定史跡。
函館市の東海岸沿いにあり、西側には志海苔川が流れ、南側は津軽海峡に面し、函館山方面と対岸に下北半島を一望することができる。
館跡は、ほぼ長方形で四方が囲まれ、高さ2〜4m・幅10〜15mの土塁で囲まれている。その外側には壕が巡らされている。中の郭内は、東西70〜80m・南北50〜65mで、約4,100平方メートルの広さがある。和人の館、小林太郎左衛門良景が居住していた。1456年から志海苔館付近でアイヌの2度の蜂起があり、1512年に再度の蜂起で、志海苔館は陥落した。
郭内には、建物跡や柵・井戸・出土品などの遺構が復元・整備されている。
昭和43年7月にすぐ近くの海岸付近で、中国の銅銭が大量に出土したことで話題になり「北海道志海苔中世遺構出土 銭」として国の重要文化財に指定されている。この銅銭は、中国14世紀後半のものから、1370〜90年頃以降に埋められているが、市立函館博物館で所蔵し常設展示されている。
室町初期、道南には本州から流れてきた安東氏を中心とする豪族の館が十数カ所あった。小林良景氏の志海苔館もその一つで、アイヌの長・コシャマインとの戦いで陥落したと伝えられ、志海苔の大ガメは、このときに小林氏が隠した軍資金か、また当時交易に関わる商人による隠し財産か、今でも答えはわかっていない。渡り党(和人)の津軽十三湊の安東氏が関わっていたことには違いなさそうだ。この膨大な中国の古銭は、交易の広さをものがたり、館主の経済力の一端をうかがわせるものである。
周辺地図と近場の観光地
詳細情報
場所 | 北海道函館市志海苔町 |
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TEL | 0138-21-3463 |
駐車場 | 有 近くの志海苔ふれあい公園を利用する。 |